造形室ノート

PRESS.mjmj はじめます。

2015.05.16 , ,

こんにちは。はじめまして。
本日より、私のライフワーク「つくる・くらす・ととのえる」を綴ったWEB上のリトルプレス『PRESS.mjmj』を発行いたします。
(詳しいプロフィールは ABOUTページ に。)

ここでははじめのごあいさつとして、PRESS.mjmj の誕生秘話を紐といてみます。

 

私の本業はデザイナーで、ご多分にもれず紙モノ好きです。リトルプレスやZINEを見るのも好きで、自分でもいつか作りたいと憧れ続けています。
また、作品をまとめたポートフォリオサイトを持っていたこともあります。

ではなぜ今回、紙でもなくポートフォリオサイトでもなく、記事更新型(ブログ形式)のWEBリトルプレスとして PRESS.mjmj を開設したのでしょうか。
そこには、構想3年(?)、制作1年のスクラップ・アンド・ビルド・アンドスクラップアンドビルドアンド…の迷走・紆余曲折の歴史があるのです。

TAKE FREE で伝えたかった

このサイトの「とぼとぼくん」は、当初紙のZINEの形で発表しようと思っていました。
25,000字のテキストをしたため、挿絵を描き、装丁も決めて予算の電卓を叩くところまで進めていました。しかしふと、その行く先に疑問が出てきたのです。果たして誰が、このZINEを手にしてくれるだろう。この情報を届けたいひとに届くのだろうか。

印刷をすると当然お金がかかります。そして手にとってもらえなければ、伝わりません。そこを何とかするのがデザイナーの腕であり、一期一会の出会いこそ紙モノの醍醐味ではあるのですが。

「とぼとぼくん」は、私が経験した身体の不調と、その付き合い方の試行錯誤の記録です。誰にでも起こりうる不調が「病気」になってしまう前に、読んだ人が少しでも楽に過ごせるように、と願って書いたものです。出来ることなら無料で、より多くの人に読んでもらいたい。今じゃなくても必要なときに、必要な人に届いてほしい。

そんなわけで、あこがれのリトルプレスやZINEの仲間入りはまたの機会にして、ネットの海で小さく旗をあげていくことにしました。

生きたサイト・育てるサイトにしたかった

先述の作品ポートフォリオサイトですが、公開して1年、ほとんど放置されたままドメイン失効して消滅…という悲しい末路を辿りました。
これはひとえに、サイトを更新できなかったことが招いた悲劇です。
ポートフォリオであるからには、新しい作品がなければ更新できません。しかし当時の私には、プライベートでものを作り上げる余裕などなかったのです。

ここから学んだ教訓は2点。

今の生活サイクルの中で、無理なく更新ができる仕組みを作れば良いのです。
完成形を一発でドドンと公開せずとも、更新を重ねながら育てるサイトにすれば良いのです。
サイトのデザインや構成も、現時点ではごくシンプルなものですが、コンテンツの成長に合わせてカスタマイズしていこうと思っています。

ことばのアウトプットが出来る場

大学卒業後デザインの専門学校に進学し、PCをWindowsからMacに変えたときから、私の辞書に「Word」の文字はなくなりました。

デザインのポートフォリオでは、制作物で語ってナンボ、説明文は必要最小限ミニマムに添えるのみ、という定石があります。アートの世界では、観る手に解釈を委ねるような、行間に含みをもたせるポエティックな説明文が好まれたりもします。「ことばにならない」をカタチにするのが使命ですので、制作物が何より重要なのは確かなことではあるのですが。

しかし最近、自分の中にことばが溜まってきているのを感じていました。
ものを作る上でも、いったん言葉にするプロセスが私にとっては重要なのだと気付きはじめたということもあります。
つくる、くらす、ととのえるに関わらず、ことばのアウトプットができる場が欲しい。
完成品だけでなく、日常的な過程で考えたこともあわせて、まとまった文章を綴れるような。

というわけで、PRESS.mjmj はポートフォリオサイトではなく、ブログ形式のサイトとしてオープンさせました。拙い文章ですが、少しずつことばの力をつけていきたいと思います。そしてデザインの力も借りて、図解も交えて分かりやすく伝えられる記事を目指していきます。

並列に積み重ねることで見えてくるもの

PRESS.mjmj では5つのテーマに沿って記事を綴っていく予定です。

「遠くの街」のタイトルやテーマは、実は高知へ移住する頃からずっとあたため続けていたものです。移住ブログなら、街への新鮮味がなくならないうちに早く始めればいいものを、と思われるかもしれません。でも変な話、どんなテンションで書いていいか分からなかったのです。
私は高知の何かに熱狂的に惚れたのではなく、ただ「住みたいから」という理由で移住してきたインドア人間です。(詳しくは「遠くの街」のはじめの記事に。)そんな私が普通の日常を書き連ねたところで、薄いというか、オマエ誰だよ感というか、ぼんやりしたものになるのは目に見えていました。

しかし今回、多テーマのブログ形式にしたことで「日々作り、暮らし、整えている私」としてのスタンスで書くことができると思ったのです。
それは「遠くの街」に限らず、他のテーマについても同じです。例えば私にとって植物は、暮らしの友であり、制作のモチーフでもあり、心身を整える手助けをしてくれるものでもあります。作ることは、あるときは生活の一部だし、またあるときは癒しでもあります。

多面体のものを切り分けるとこぼれ落ちてしまう、あいだのつながりの部分。そこに潜んでいるものこそ、その人らしさであり面白さだと思います。同じものを見ても感じ方が違うのは、いろんな面のあいだで化学反応が起こっているからです。

PRESS.mjmj で5つのテーマを並列に扱っていくことで、どんな化学反応が見えてくるのか。
私自身、とても楽しみにしています。

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